コミュニケーションメディア 原島
13:00 工2・241
あらためてメディアの時代を考える
第5回 中間まとめ
講義前半中間まとめレポート
A4判2〜3枚程度
次回(12月4日)教室で提出
1.講義そのものについて
講義の概要:それぞれ「自分なりのまとめ」
講義の感想、提言
2.講義のテーマに関して
講義で提起された問題に対して「自分なりに考えること」
第5講 顔学エトセトラ
- 心を映す顔 顔から心が本当にわかるのか?
- いい顔とは何か? いい顔になるための顔訓13カ条
- アニメの顔 キティちゃんの顔の秘密
心を映す顔 顔から心がわかるか?
なぜ、人は顔から心を知ろうとするのか?
人は生き抜くために「相手の心を読む」ことが必要
- 危険な相手を瞬時に見分けなければならない。
- 子孫を残すために、その気のある相手を見つけなければならない。
人は衣服をつけた動物
顔以外は衣服に隠している。
顔だけが裸で、プラカードのように見せている。
→顔にすべての情報が集中している。
人は昔から、心を読むことに関心があった
古代ギリシャ、古代ローマから人相学
16世紀 デラ・ポルタ(ナポリ)
17世紀 シャルル・ル・ブラン(仏)
動物との類似性から正確を類推
18-19世紀には、「科学」を装って、骨相学、観相学が登場
18世紀:フランツ・ガル(1758-1828) 器官学
脳は精神活動に対応する27個の器官の集まり
19世紀:パリに骨相学会が設立(1832)
顔面角…鼻下と耳穴を結ぶ線、鼻下と額を結ぶ線からなる角
これらは結果として差別(優生学)に結びついた。
ヒットラーが利用
いまの科学は、「個人の心(性格)を読む」ことはしない。
しかし、いまでも多くの人は信じている。
「顔をみれば、その人の心(性格)がわかる」と。
たとえば目と眉だけでその人の性格がわかる
目と眉を内側/外側に寄せると…
さらに眉の傾きを変えると…
眉の太さも印象に影響がある
ヒゲも効果的である
この印象は正しいのか?
性格と、眉や目の位置がなぜ関係があるのか?
悩むとき:眉や目を内側に寄せる→そのような顔になる
もしかしたら、「性格が顔に出る」のではなくて、
「顔が性格を作っている」のかもしれない。
顔が性格を作る?
鏡にのんびりしている顔が映っている
きっと皆、僕はのんびりした性格だと思っているだろう。
その期待に応えて、のんびりした性格のように振る舞ってみよう。
もしかしたら、本当に自分はのんびりしているのかもしれない。
結果として、顔と性格は関係を持つ
→顔から性格を読むことができる
もし、それが、70%あたっていたら人相学であれば拍手喝采。
しかし、科学はそれを許さない。
社会は科学の結論は100%であると信じている。
科学的には、話はもっと複雑かもしれない。
相手の顔をみるとき、その見えている顔は、
顔の持ち主(相手)の心を映すのではなく、
顔を見ている「自分の心」を映しているのかもしれない
顔は、相手の心だけでなく、自分の心も映している
顔は、見る人と見られる人の関係も映している
もし、相手の顔が良く見えだしたら、
それは「相手と自分の関係」が良くなっていることを意味する。
相手も自分の顔を良く見ている筈。
いい顔、いい心は、相手との共同作業である。
顔はコミュニケーションである。
いい顔、いい心、コミュニケーション。
いい顔とはなにか
顔は変わる! 変えられる!
職業の顔、時代の顔、未来の顔、…
これまでは顔はタブー
「人間、顔じゃないよ、心だよ」
美人研究はタブー
顔は親からの授かりもの一生変えられないもの
→変えられないものに優劣をつけることは差別
顔は変わる、変えられる
「男の顔は履歴書」(大宅壮一)
「男は40過ぎたら、自分の顔に責任を持て」(リンカーン)
顔は環境によって変わる
気の持ち方によって変わる
→いい顔
いい顔とは何か?
どれがいい顔か?
- 指名手配写真の顔
- 免許証の顔
- 3分間写真の顔
- 一流カメラマンの撮った写真の顔
- プリクラの顔
顔はコミュニケーション
機械を見ている顔
人間を見ている顔
コミュニケーションしている顔は「いい顔」
プリクラの顔
顔はイメージ
顔は単独では存在しない
見る人と見られる人の関係が大切
顔にはイメージが重ね焼きされる
イメージが良ければよく見える 悪ければ悪く見える
夜目遠目笠のうち
情報が不完全→想像で補って顔を見る
究極の美人顔はシルエット
顔は凝視できない 必ずイメージを重ね焼き
30年ぶりのクラス会
最初は見知らぬ顔、30分たてば昔のままの顔
美人
3秒美人 すれ近い
3分美人 カウンター越しの受付嬢 職業的な笑顔
30分美人 取材 自然な表情の魅力
:
3日美人 価値観、人生観などを理解しての魅力
:
30年美人
3000年美人
顔は気分
自分の顔は見えない それは神様からの贈り物
自分がいい顔と思っている時は相手から見てもいい顔
いい顔になるための顔訓13か条
- 自分の顔を好きになろう。
- 顔は見られることによって美しくなる。
- 顔はほめられることによって美しくなる。
- 人と違う顔の特徴は自分の個性(チャームポイント)と思おう。
- コンプレックスは、自分が気にしなければ、他人も気づかない。
- 眉間にシワを寄せると、胃にも同じシワができる。
- 目と目の間を離そう。そうすれば人生の視界も広がる。
- 口と歯をきれいにして、心おきなく笑おう。
- 左右対称の表情づくりを心掛けよう。
- 美しいシワを人生の誇りとしよう。美しいハゲを人生の誇りとしよう。
- 人生の3分の1は眠り、寝る前にいい顔をしよう。
- 楽しい顔をしていると心も楽しくなる。
- いい顔、悪い顔は人から人へ伝わっていく。