学際情報学概論II 小川

10:15 工2・93B

コミュニケーション支援とグループウェア

グループウェアとは
グループで強調して働く場で使うもの
計算機と通信が関係しているもの

  • 電子会議室
  • 分散管理システム
  • メディアスペース
  • ワークフローシステム
  • 議論支援システム

CSCW
Computer Supported Cooperative Work
協調作業をコンピュータ/マルテメディア・ネットワークを用いて支援する研究分野
コンピュータサイエンス的な研究だけでなく、心理学、言語学認知科学などの研究も
グループウェア
CSCWの実現に技術面から貢献する個々のツールやシステム


グループウェア研究のポイント
CSCWで「協調」するのは人
人は予測不可能
人工知能分野でも「協調」はよく使われる
エージェント(ロボット)の動作は予測可能
例:Robocup
http://www.robocup.or.jp/


グループウェアの分類

  同期 非同期
対面 電子会議システム  
  黒板型ワークステーション  
分散 遠隔会議システム 電子メール、電子掲示
  分散エディタ 情報フィルタリング
  メディアスペース ワークフロー


対面・同期型グループウェアの例
電子会議室:Colab(Xerox PARC)
http://www2.parc.com/istl/members/stefik/colab.htm
Cognoter
Colabの討論ツール ブレインストーミング、情報整理、評価


グループウェア実現のポイント

  • WYSIWIS (What You See Is What I See) 複数の作業者が同じものを見ていること cf.WYSIWIG (What You See Is What I Get)
  • テレポインタ 話し手とポインタを聞き手にも表示
  • 排他制御 操作権の制御


Liveboard(XEROX PARC)
Liveboardを利用した電子会議室
DOLPHINE (GMD)
OCEAN-Lab (GMD)


分散・同期型グループウェアの例
MERMAID
BrowserMAGIC


インフォーマルコミュニケーションとフォーマルコミュニケーション

  フォーマル インフォーマル
スケジュール 事前に決定 予定なし
参加者 事前に決定 予定なし
議事 事前に決定 予定なし
発言の方法 一方的 対話的
話の内容 貧弱 豊富
言葉 文語的 口語的


インフォーマルコミュニケーション
廊下での立ち話
会議解散後の会話
本質的に重要な話題が交わされることも多い
「いつでも、どこでも」会話が始められることが重要


インフォーマルコミュニケーション支援

  • Awareness 出会いの支援、コミュニケーションの開始を支援
  • Rich Media 音声、画像


アウェアネス支援
アウェアネスとは an understanding of the activities of others, which provides a context for your own activity
リアルタイム型グループウェア 非言語的な情報伝達
非リアルタイム型グループウェア 協調作業者の現在の状況、作業履歴、共有オブジェクトの変更履歴など

インフォーマルコミュニケーション支援の例
Media Space (Xerox)
VideoWindow (Bellcore)
CRUIRSER (Bellcore)

アウェアネス支援の課題

  • プライバシー
  • 情報過多
  • コスト高

現実空間に基づく仮想空間
誰でも簡単に利用、構築できる仮想空間
仮想空間を用いたコミュニケーション支援
モバイル環境への応用

疑似3次元空間
シーンデータ Floor情報、Link情報
コミュニケーション支援
http://www-nishio.ise.eng.osaka-u.ac.jp/tresearch/IBNR/top.html

仮想空間におけるアウェアネス
ポイント:距離の概念
アウェアネスモデル

学際情報学概論IIはオンライン受講できます。
一般の方も動画視聴できます。一般公開されない回もあるようです。
http://iiionline.iii.u-tokyo.ac.jp/